2020年4月27日月曜日

発達障害を隠す理由の一つの結婚問題、“支える人を支える”発達障害支援の家族の健康づくり、食品選びの前に知りたい発達障害の味覚障害の特徴、発達障害の味覚過敏で食べられないものへの対応、発達障害の頑張るエネルギーはクエン酸で増やせるのか

発達障害を隠す理由の一つの結婚問題、“支える人を支える”発達障害支援の家族の健康づくり、食品選びの前に知りたい発達障害の味覚障害の特徴、発達障害の味覚過敏で食べられないものへの対応、発達障害の頑張るエネルギーはクエン酸で増やせるのかについて

#1
 発達障害を隠す理由の一つの結婚問題

#2 “支える人を支える”発達障害支援の家族の健康づくり

#3 食品選びの前に知りたい発達障害の味覚障害の特徴

#4 発達障害の味覚過敏で食べられないものへの対応

#5
 発達障害の頑張るエネルギーはクエン酸で増やせるのか

発達障害を理解するためのコンテンツ 

発達障害者支援法


#1

発達障害を隠す理由の一つの結婚問題

発達障害の兆候に気づいた段階で、できるだけ早く診断を受けて、結果に合わせた支援に取り組むことが発達障害の改善に適した方法だと考えられています。

子どものときに発達障害であることに気づかず、高校受験、大学受験という段階になって、また大人になってから発達障害であることがわかったときには、改善のための支援が間に合わなくなることがあります。

そのため、幼いときに早期発見することが重要となっています。

発達障害だと受け入れてくれない私立学校があるのは事実で、就職の段階でも発達障害が不利になることも事実です。

そういったことを心配するなら、隠すのではなく、早く発達支援が受けられるようにするべきだと考えているのですが、そういった社会的な外との交流だけでなく、内との関係から隠してしまう親もいます。

その内との関係というのは、子どもにとっての祖父母です。

跡継ぎを期待している孫が発達障害であることがわかったときに、嫁を責めるという、そんな昭和の時代、それも昭和初期の時代とも思われる反応をする祖父母が、平成の30年間を過ぎて、令和の時代になっているのに、まだまだいるのも、また事実です。

家族の問題となると結婚問題も浮かび上がってきます。

まだ幼児なのに結婚の話もないだろう、というのは普通の感覚かもしれませんが、発達障害の特性は生涯にわたって続くことから、祖父母が心配をするのもわかります。

それも一人っ子が多い社会では、一人きりの孫にかける期待もわからないではありません。

内閣府の「少子化社会対策白書」(2019)によると、生涯未婚率は男性が23.4%、女性が14.1%となっていて、2040年男性が29.5%、女性が18.7%と推計されています。

今、5歳の子どもが35歳になったときには男性の30%近くが未婚という社会が目前に迫っていることを見ても、祖父母の反応は仕方がないことかと思います。

しかし、だからといって嫁を責めて、どうなるわけではなく、家族そろって、次の家族を得るための結婚に向けて、一致団結するべきです。結婚の前提は安定して生活で、そのためには就職が重要になります。

だからこそ、できるだけ早く発見したら、できるだけ早く支援を受ける、できるだけ効果のある方法を見つける、さらには日本メディカルダイエット支援機構が各方面と連携して進めている“支える人を支える”活動を受け入れてほしいのです。

#2

“支える人を支える”発達障害支援の家族の健康づくり

発達障害児には偏食と身体の冷えが多いことが指摘されます。

偏食は発達障害の自閉症スペクトラム障害に特徴的にみられるもので、感覚過敏から五感が正常に反応しなくなり、味覚、触覚、聴覚、聴覚、嗅覚の障害が起こりやすくなります。

食べ物を食べることは五感のすべてを使っていて、五感の障害は食べられないもの、食べられない料理を増やす結果につながります。

子どもの食事は、自分でコントロールできるわけではなくて、作っているのは家族です。

その家族が状況を把握して、その状況に適した食材選び、調理をするので、家族へのアドバイスが重要になります。

子どもの食事に関する書籍もネット情報も多く存在していて、いろいろな工夫があげられています。

これはよい情報ではあるものの、食事の基本、その前の消化・吸収・循環・代謝のメカニズムにつながる生理学の基本を理解していないと、せっかくの状況が活かせなくなります。

発達障害児が食べられないというものは、五感の障害だけでなく、食べたくないと拒否しているのに無理に食べさせるようなことをした家族に対しての不安感、不快感が障害による反応を強くしてしまうこともあります。

家では食べられないのに、外では食べられるということがあるのは、そのことが原因になっていることも少なくありません。

ここまでは子どもについての話ですが、発達障害は生涯にわたって治るものではなく、ずっと続くものであることから、発達障害児を支える親は心身の健康を保って、子どものケアに注力しなければならないということが指摘されます。

子どものケアに力を注いでいくには、健康を保つように、食事の意味と栄養メカニズムを知って、食事をコントロールしていく必要があります。

自分が食べるものと子どもが食べるものが違うと、それだけ料理は大変です。

家族にメタボの人や生活習慣病の人がいると、さらに料理の種類が増えることになって、ますます料理をする人の負担が高まっていきます。

身体が冷えるのは、それだけ体内でエネルギー産生が起こっていない証拠とされます。

エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を使って作り出されるエネルギーのうち半分ほどは体熱に使われています。

エネルギー産生のためには充分なビタミン、ミネラルも必要で、それが偏食では充分に摂れなくなるので、それぞれの状況に合わせた対応が必要になってくるということです。

#3

食品選びの前に知りたい発達障害の味覚障害の特徴

発達障害の自閉症スペクトラム障害にみられる感覚過敏の中で食事に調節的に影響してくるのは味覚過敏です。

味覚過敏には特定の味をすごく嫌がるということから、食感に関わるものまで幅があり、さらに感覚の程度にも大きな差があって、どの程度のものなら食べてもらえるかを判断するのが難しくなっています。

このような状況に対応するためには、健康を維持して、発達障害の状態を改善するために本当に食べさせなければならない食品なのかを知ることが必要になります。

発達障害児が過敏に反応する特定の味というのは酸味、苦味、渋味、辛味、塩味を指しています。

赤ちゃんのときには安心できるのは甘味で、それ以外の味は受け入れようとしないのは当然の反応です。

もともと酸味は腐ったもの、苦味と渋味は毒物と感じさせるもので、刺激的な辛味も受けつけない味です。

辛味は唐辛子の辛さだけでなく、山葵(わさび)や生姜(しょうが)、山椒(さんしょう)の味もあり、塩味も強くなると塩辛い味となります。

それが成長につれて、いろいろな食品を食べるようになって五感がわかるようになってくるのが通常の変化ですが、その成長の変化が起こりにくいのが感覚過敏の特性です。

味覚は舌で感じているわけではなくて、舌の味蕾で受け取って、最終的には大脳皮質の味覚野で感じています。

この伝達と判断の発達が遅れていると、幼いときのままの味覚が成長してからも続くことになります。

不快に感じる味のものを避けるだけでなく、普段から食べ慣れている味と違ったものには敏感に反応して、決まったものだけを食べ続けるということをします。

味に敏感に反応するという特性から、単独の味のものは選択して食べることができても、複数の食品が混じっていると、これまでに受け入れてきた味とは異なることから、それを食べることを嫌がります。

嫌がっても食べてくれるというならまだしも、絶対に食べられないということにもなります。

それぞれの食品がわかる状態なら食べられても、どんな食品なのかわからないと食べられなくなるということがあって、例えば肉ジャガなら一つひとつの食材を味わうことができるものの、カレーになると見分けがつかなくなって食べられなくなります。

また、コロッケの中身も、いろいろな食材が混じっていると食べられなくなります。

味だけでなく、特定の食感をとても嫌がることがあり、ネバネバ、もちもち、シャキシャキ、パリパリといった食感のあるものが食べられず、そういった食感がある食品が一つだけ加わっただけで全体が食べられないということもあります。

揚げ物の衣は食感だけでなく、口の中に刺さるような感覚があって食べられないということもあり、そのためにコロッケは衣をはがして食べようとしたら、今度は中身が混ざっていて食べられないということもあるのです。

#4

発達障害の味覚過敏で食べられないものへの対応

発達障害の自閉症スペクトラム障害にみられる感覚過敏のうち、食事に直接的に影響するのは味覚過敏です。

酸味、苦味、渋味、辛味、塩味に過敏に反応して食べられないということで、料理をする家族にも大きな負担がかかっています。

このうち食べなくても健康に影響がないものを避けて、食べなければ健康が維持できないものは、なんとかして食べられるようにしようと考えるのが一般的です。

酸味がある食品といえば柑橘類(レモン、オレンジなど)やイチゴが代表的なもので、特に豊富な栄養素はビタミンCです。

ビタミンCは淡色野菜、緑黄色野菜にも豊富に含まれています。ビタミンCはお茶にも含まれていますが、苦味もあって、これが苦手だという子どもも少なくありません。

苦味はレバーには特徴的なもので、これは味覚過敏でなくても苦手な子どもが多くいます。

子どもだけでなく、大人になってからも食べられない人も数多く存在しています。

レバーにはビタミンB群のビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12がすべて含まれていて、レバーさえ食べていれば細胞のミトコンドリアの中でエネルギー産生を行っているTCA回路を正常に働かせるには4種類のビタミンB群を摂ることができます。

ビタミンB群は水溶性ビタミンで毎日、摂る必要があります。

ビタミンB1は豚肉や大豆に、ビタミンB2は魚や乳製品、卵、大豆に、ビタミンB6は魚や肉、卵に、ビタミンB12は魚や肉に多く含まれています。

これらの食品を摂って、補給する必要があるということです。

苦味がある食品はミネラルが多く、ミネラルが多い食品には渋味もあります。

渋味の正体はタンニンやカテキンなどのポリフェノールです。

タンニンもカテキンもお茶に多く含まれている抗酸化成分です。苦味が苦手な子どもは、一般には子どもが大好きだとされているチョコレートも苦手です。

辛味成分は唐辛子のカプサイシン、生姜のジンゲロール、山椒のサンショオールなどで、食欲を増進させたり、発汗や清涼感などの作用もあります。

しかし、辛味がある食品を食べないと生きていけないのかというと、そんなことはありません。

塩味は塩分(ナトリウム)が多い食品で、多くの加工食品や調味料に塩分が多く、減塩が叫ばれる時代には、塩味過敏は、あまり影響がないと考えても問題はないことです。

#5

発達障害の頑張るエネルギーはクエン酸で増やせるのか

発達障害の自閉症スペクトラム障害にみられる感覚過敏のうち、食事に直接的に影響する味覚過敏のうち、特に考えたいのは酸味の過敏です。

酸味がある食品の代表というと柑橘類とされますが、柑橘類はビタミンCが多いだけでなく、クエン酸が豊富に含まれています。

クエン酸は酸味成分そのものの有機化合物で、柑橘類のほかでは梅干しや酢(特に黒酢)に含まれています。

クエン酸は疲労回復の成分とされていて、それは全身の細胞で発生するエネルギーを増やす効果があるからです。

細胞の中のエネルギー産生の小器官のミトコンドリア中には、TCA回路があります。

TCA回路は発見者の名前(ノーベル賞受賞者のハンス・クレブス博士)からクレブス回路とも呼ばれますが、もう一つの呼び名はクエン酸回路です。

エネルギー源のブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸はピルビン酸からアセチルCoAに変わり、TCA回路に入るとクエン酸に変化します。

このあと複数の酸に変化しながら一周してクエン酸に戻ってきたときにエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が発生します。

ATPからリン(P)が一つはずれたADP(アデノシン二リン酸)になるときにエネルギーが発生します。

クエン酸が体内に多くあると、TCA回路のスタート地点の成分が多くなるということで、エネルギー産生が高まります。

これは疲労が回復するという結果だけでなく、全身の細胞で作り出されるエネルギー量が増えることになります。

細胞の中でTCA回路によって発生したエネルギーは、その細胞の中でしか使われません。

その細胞で作り出されたエネルギーは他の細胞に流れていくことはない、いわば地産地消の状態となっています。

全身の健康のためには、全身の細胞でエネルギーを多く作り出すために、クエン酸が有効になるというわけです。

クエン酸は黒酢にも多く含まれます。

一般の酢(米酢)にはクエン酸も含まれるものの酢酸のほうが多く、クエン酸を多く摂ることができるのは黒酢のほうです。

黒酢には特有の酸味があって、味覚過敏で酸味が苦手な人には取りにくいものですが、甘みをつけて酸味を感じにくくして飲むことは可能です。

特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構

理事長 小林正人様

より掲載依頼をいただきましたので、掲載しております。

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