2020年4月27日月曜日

発達障害の注意欠如・多動性障害は脳も多動している、自閉症スペクトラム障害に脳の特定領域の活動不全、発達障害と勘違いされる口腔機能発達不全症、女性の発達障害は本当に少ないのか、発達障害の注意欠如・多動性障害は男女で特徴が

発達障害の注意欠如・多動性障害は脳も多動している、自閉症スペクトラム障害に脳の特定領域の活動不全、発達障害と勘違いされる口腔機能発達不全症、女性の発達障害は本当に少ないのか、発達障害の注意欠如・多動性障害は男女で特徴がについて

#1
 発達障害の注意欠如・多動性障害は脳も多動している

#2 自閉症スペクトラム障害に脳の特定領域の活動不全

#3 発達障害と勘違いされる口腔機能発達不全症

#4 女性の発達障害は本当に少ないのか

#5
 発達障害の注意欠如・多動性障害は男女で特徴が

発達障害を理解するためのコンテンツ 

発達障害者支援法


#1

発達障害の注意欠如・多動性障害は脳も多動している

発達障害の注意欠如・多動性障害は、じっとしていられない性質で、頭では動いてはいけないとわかっていても、それとは関係なく身体が動いてしまう状態だと理解されがちです。

しかし、脳の働き自体も多動的で、優れた才能を発揮する人には脳の多動性が能力につながっています。

身体を激しく動かしていても頭が疲れない、どんどんとアイデアが出てくる、他人を驚かせるような発想が出てくるといったことが起こっています。

発想の宝庫ではあるものの、それを整理することができないほど発想が次々と湧き上がってくるので、それに対応できないということも起こっています。

脳の働きを抑えようとしても、働き続けてしまっていると、落ち着いて考えることができなくなって、脳が多動状態になって身体も多動になってしまうということです。

脳は複数のことをこなすことができます。

この能力があるので、目で見て、耳で聞いて判断したことから身体を動かすということができます。

自動車を運転できるのも、ブレーキをかけて安全を確保できるのも複数のことがこなせる能力が普通にあるからです。

ところが、脳が多動性になっていると余裕がなくなって、複数のことがこなせなくなり、一つのことしかできないということになります。

注意欠如・多動性障害では、我慢することと行動の結果を出すことが同時にできないということが特徴的に起こります。

椅子に座って、じっと話を聞くことと、話の内容を理解して結果を出すということが合致しないと、最後まで話を聞いていなくても、結果が一致していればよいという判断にもなり、話の意味がわかったところで、次の行動に移るということにもなります。

そこまで複雑なことでなくても、姿勢を正して座っているということと、話を聞くという行動が合致していないと、話を聞くことのほうが重要であるので、別にきちんと座っている必要がない、みんなが同じ行動をすることはない、という判断にもつながっていきます。

何を優先させるべきなのかがわかり、優先してできることが重要であるという社会にならないと、こういった能力はマイナスになってしまいます。

これをプラスに変えるために社会体制を変えることは難しいことから、一般的な規制に縛られない仕事ができる環境を作ること、一人でもできる仕事を考えるということも考えていくべきだということではないでしょうか。

#2

自閉症スペクトラム障害に脳の特定領域の活動不全

発達障害の自閉症スペクトラム障害は、原因や治療法は確立されていないため、高い知能を有する人でも社会生活に困難をきたしやすく、せっかくの能力が発揮されないという現状があります。

東京大学大学院のグループは、対人コミュニケーションの障害に特徴的な認知パターンを実証したと発表しています。

自閉症スペクトラム障害の当事者は、他者が自分に対して友好的か敵対的かを判断する際に、顔や声の表情よりも言葉の内容を重視する傾向があることと、その際に内側前頭前野と呼ばれる脳の場所の活動が有意に弱いことを初めて示しました。

この内側前頭前野の活動が減弱しているほど臨床的に観察されたコミュニケーションの障害が重いことを示しました。

自閉症スペクトラム障害の当事者は、他者の意図を直感的に汲み取ることが苦手なため、冗談や皮肉のような顔や声の表情と言葉の内容の食い違う表情に接した場合に、この障害が顕著になることが知られていました。

しかし、この経験的によく知られた現象を実証した研究は少なく、この障害に、どのような脳の仕組みが関与しているのかは明らかではありませんでした。

自閉症スペクトラム障害と診断された15名の成年男性と、比較対象として自閉症スペクトラム障害当事者と知的能力や生育した経済的環境に差がなく、精神障害のない17名の成年男性が参加しました。

参加者には短いビデオを見てもらい、俳優が参加者に言葉の内容と言葉を発する際の顔や声の表情から、その俳優が参加者にとって友好的に感じられるか敵対的に感じられるかを判断してもらいました。

参加者の脳活動の変化はMRIで測定されました。

対照群では非言語情報を重視して他者判断する機会が多いことがわかり、その際に内側前頭前野などの他者の意図や感情の理解、曖昧なものの判断に関わることが知られていた脳の場所が強く活動していました。

それに対して自閉症スペクトラム障害の当事者の群では非言語情報を重視して代謝判断する機会が減っていました。

また、不安や恐怖といった驚異的な刺激に対して反応する扁桃体の活動は増強されるものの、対照群で強く活動していた内側前頭前野などの活動が減弱していることがわかりました。

#3

発達障害と勘違いされる口腔機能発達不全症

うまく食べられない、話がスムーズでないという子どもがいると発達障害を心配する家族もいますが、実際には口腔機能発達不全症であったという例もみられます。

口腔機能発達不全症は15歳未満の子どもを対象として、2018年に新たな病気として医療保険が認められるようになったものです。

口腔は歯や舌、口蓋という口の上側を指していて、食べる、息をするということのほかに、言葉を話すときにも使われる器官です。

生まれたときには話せなかった子どもが成長につれて話をすることができるようになり、しっかりと噛んで飲み込むという摂食嚥下ができるのも、口腔の機能が発達している結果です。

口腔機能の発達が充分でないと、自由に食べられない、話し方が不自然、鼻呼吸ができずに口呼吸になる、子どもなのに大人と同じようなイビキをかくといった親を心配させるような症状がみられます。

何が原因であるのかについての研究が進められていて、摂食嚥下の異常は、離乳期に発育に応じた硬さや形状の食べ物を食べてこなかった、永久歯が生えるまでの時期に噛まずに飲み込む習慣がついた、幼児期にいろいろな硬さや大きさのものを食べてこなかった、ということが原因とされています。

口呼吸は、姿勢が悪くて背中が丸くなった状態で下あごが引かれて、口が開きやすくなっていることも原因として考えられています。

ゲームやスマホが猫背を増やしているとされているので、これも大きな要因となっています。

口腔機能の評価項目は17種類ありますが、そのうち食べることに関するのは8項目あり、そのうち噛み合わせ、噛む時間の短さなど6項目があります。

話すことではサ行が話しにくいということがあげられています。

いわゆる滑舌が悪い人が苦手な「さしすせそ」が聞き取りにくくなっています。

食べることと話すことで2項目以上、そのうち噛むことで1項目でも該当すれば評価されます。

発達障害の食事に関する特性は親のせいではないと考えられていますが、口腔機能発達不全症は子どものときからの食事が大きく関係しているだけに、親の責任が問われても仕方がないということにもなります。

#4

女性の発達障害は本当に少ないのか

発達障害は男女差が大きくて、全体的には男子は女性の2.4倍だとされています。

これは文部科学省の調査による結果ですが、自閉症スペクトラム障害に限ると男子は女子の4倍にもなっているといいます。

その理由について、母親の妊娠期間中の女性ホルモンの分泌が男児の脳に与える影響が考えられており、それについては以前に紹介したことがあります。

今回の話は、それとは違って、本当に女性の発達障害は多いのか、多いとしても、そこまで大きな差なのか、という疑問についての考えを紹介します。

女子は、子どもだといっても女性は女性で、特に周囲から「女の子らしく」と言われ、そうなるように誘導されていると、大人ほどではないものの女性特有の行動をしがちです。

そのために子どものときには発達障害であることが気づかれず、大人になってから発見されることもあります。

それは本人も気がついていないということだけではなくて、本人は周囲と違うことに違和感があり、生きにくさを感じていても、それを親にも周囲にも言えないまま苦しんでいた、ということもあるのです。

自閉症スペクトラム障害は対人コミュニケーションが苦手ですが、男子の場合には集団行動ができず、一人きりで過ごすことが多いので、周囲からもわかりやすい特徴となっています。

それに対して女子の場合にはもともと集団で動くことが平気なところがあり、他人とも適応しやすいこともあって、自閉症スペクトラム障害がわからないまま成長することも少なくありません。

女の子らしい遊びは集団で行うことが多いことも関係しています。

対人コミュニケーションが苦手とは思えないように見えても、それは気づかれないだけのことで、本人は辛い思いをしていることがあるのですが、それだけではありません。

女子でも男子と変わらないような集団行動が苦手、一人遊びをしたいということもあっても、そのことは女子の場合には目立ってしまうので、排除されやすいということがあります。

また、自分の気持ちを抑えて付き合いをすることは、男子以上に心理的に不安を感じやすくなっています。

自閉症スペクトラム障害では、普通の女の子として振る舞うことは辛くて、それを周囲に期待されることは、もっと辛いということを知ってほしいのです。

#5

発達障害の注意欠如・多動性障害は男女で特徴が

注意欠如・多動性障害は自閉症スペクトラム障害に比べると判断しやすいとされていますが、女子の場合には気がつかれないことが少なくありません。

注意欠如・多動性障害は、不注意、多動性、衝動性に大きく分けられていて、男子の場合には多動性と衝動性が多く、行動に特徴があるために目立ちやすくなっています。

それに対して女子の場合には多動性と衝動性が少なく、不注意が目立っています。

多動性と衝動性は落ち着きがない行動で、男子と女子を普通に比べても女子のほうが落ち着いていると見られています。

不注意のほうは、外に影響することでもなくて、外から見てわかりやすいことでもないことから、学校だけでなく家族も見逃してしまいがちです。

不注意の特性のために、周囲の反応に気づかずに自分勝手な行動をしたり、おしゃべりが終わらない、という女の子の特徴と感じられることが少し強めに出ているだけと見られがちです。

周囲のことに気を使わずに、自由な行動をする、ボーッとしていることがあり、怠けているとか、さぼっていると見られることがあります。

普通の女の子と違っていて、周囲と違った雰囲気があり、言動がズレている、変わった行動をするということで「少し抜けている」「天然」と評されることもあります。

これが個性ということであればよいのですが、注意欠如・多動性障害の不注意であった場合には、周囲から気づかれないまま過ごして、大人になって診断されるまでは周囲との関わりがうまくいかずに、不安障害や心身症につながることにもなりかねません。

子どものときには可愛い行動と思われたとしても、大人になったら女の子らしい行為から、女性らしい行為、女性らしい気遣いが求められるようになり、可愛らしい「抜けている」というポジティブだったことが「気が利かない」とネガティブにも取られてしまいます。

女性が求められる役割の一つに家事がありますが、細かな気遣いの積み重ね、繰り返しで成り立っているのが家事で、不注意の特性がある人は細かな作業が苦手ということもあって、「女性は家事ができて当たり前」という周囲の考えは大きなプレッシャーになっているのです。

特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構

理事長 小林正人様

より掲載依頼をいただきましたので、掲載しております。

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