目的は体重減少ではなく内臓脂肪の減少・内臓脂肪が減れば皮下脂肪も減ってくる・内臓脂肪を減らす食事の基本・内臓脂肪を減らす運動の基本・基礎代謝を高めようについて勉強しましょう | ||||||||||||||||||||||||||||||
#1 目的は体重減少ではなく内臓脂肪の減少 #2 内臓脂肪が減れば皮下脂肪も減ってくる #3 内臓脂肪を減らす食事の基本 #4 内臓脂肪を減らす運動の基本 #5 基礎代謝を高めよう |
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#1 目的は体重減少ではなく内臓脂肪の減少 ●体重を減らすだけなら簡単だ 体重を減らすことだけがダイエットの目的なら、それは簡単に達成することができます。 体の60%ほどは水分で、水を飲まないようにしたり、サウナに行ったり、利尿剤を使って水分を体から多く出せば、体重は減っていきます。 しかし、それで落とした体重は、水を飲んだだけで元に戻ります。 食べ物の中にも水分は多く含まれていて、体の水分が保たれていれば、食べ物の中の水分は全部が吸収されるわけではありません。 ところが、水分不足の状態だと、食べ物の中の水分の多くは吸収されるので、水を飲んでいないようでも水分は補給されていくのです。 体の中から減らさなければならないのは、水分ではなく、体の気になるところに余計についてしまう体脂肪です。 いろいろなダイエットに取り組んでも、なかなか体脂肪が減らないのは、体脂肪は大切なエネルギー源であり、もしも食事ができない時間が長く続いても、この体脂肪を使って生きていくために蓄積されています。 山で遭難したときに女性のほうが生還率が高いのは、体脂肪が多く蓄えられているからです。 イメージからすると、1日まったく食事をしなければ、それを補うために体脂肪が使われて、1kgくらいは体重が落ちてもいいような感じがします。 しかし、1日くらい食事を抜いても、体重には大きな変化はありません。 というのは、脂肪は1gあたり約9kcalのエネルギー量がありますが、脂肪細胞の中に蓄えられている体脂肪の場合には80%が脂肪、20%が水分となっているので、体脂肪1kgだと「9kcal×1000g×80%」で、約7200kcalとなります。 1日の消費エネルギーは、個人差はあるものの成人男性で約2400kcal、成人女性で約2000kcalとされています。 体脂肪1kg分、つまり7200kcalを減らすためには、女性の場合には3.6日分の食事を減らさなければならないことになります。 約3日半も何も食べない断食生活をしても、1kgしか体脂肪が減らないのです。 ということは、水分が大きく減って1日で1kgも体重が落ちるようなダイエット法は、あまりにも体に無理をかけていることになります。 人間の細胞は水分が満たされていることで正常に働くので、水分を抜いた状態では脂肪燃焼をはじめとした代謝が低下してしまいます。 その状態が1週間も続いたら、代謝が悪くなっているので、脂肪が消費されにくい体質にもなりかねません。 体重減少だけが目的の見せかけのダイエットには注意が必要だということです。 体脂肪は、皮下脂肪と内臓脂肪に大きく分けられます。 皮下脂肪は体の外側を覆っている皮膚の下側についている脂肪で、内臓脂肪は内臓の間、中でも腸の周りについている脂肪です。 皮下脂肪は溜まる量がほぼ決まっているので、体脂肪が多く溜まっている人は、そのほとんどが内臓脂肪です。 ダイエットの最大の目的は、内臓脂肪を減らすことです。 ●内臓脂肪が多いとやせにくい 内臓脂肪が多くなってくると、ブドウ糖を筋肉細胞に取り込んでエネルギー化するホルモンであるインスリンに反応する受容体と呼ばれるところの働きが悪くなるために、ブドウ糖がエネルギーとして使われにくくなります。 そのために運動をしても、内臓脂肪が少なめの人よりブドウ糖が燃えにくくなります。 ブドウ糖が血液中に多くなると、余分なものとして肝臓で脂肪酸に合成され、脂肪細胞に蓄えられていきます。 内臓脂肪が多い人は運動量を多くしないと、やせにくいということができます。 ●内臓脂肪がたまると燃えにくい 内臓脂肪は有酸素運動をすることで減らしていくことができますが、内臓脂肪が多い人は酸素の摂取量が減っていて、運動をしても酸素が体の中に取り込まれにくいために、有酸素運動の効果が上がりにくくなっています。 ウォーキングなどの有酸素運動を行っても、なかなか体脂肪が減らない、やせないという人は、内臓脂肪がたまりすぎているせいかもしれません。 でも、内臓脂肪は有酸素運動をしないことには減らないので、効果が出にくいと嘆くのではなく、運動をする機会を増やすようにしたいものです。 ●横隔膜を動かそう 内臓脂肪は肺の下にある横隔膜の下側にたまっていますが、内臓脂肪が多くなると横隔膜が押し上げられて動きにくくなっています。 横隔膜を動かすようにすると内臓脂肪が動くようになり、燃焼しやすくなります。 横隔膜を動かすには伸びをするのが一番で、腕を組んで前に伸ばした姿勢から息を吐き、そこから息を吸いながら組んだ腕を上へと上げていきます。 できるだけ上半身を伸ばすようにしたほうが横隔膜は持ち上げられます。 そこから息を吐きながら、腕を下げて前に伸ばすようにします。これを繰り返します。 |
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#2 内臓脂肪が減れば皮下脂肪も減ってくる ●内臓脂肪はつきやすくて減らしやすい 内臓脂肪と皮下脂肪の関係は、普通預金と定期預金の関係にたとえられます。 普通預金が多く溜まってきた人は定期預金も増やしていきます。 内臓脂肪が多く溜まってきてから、皮下脂肪はついていきます。 普通預金が多くあるときに定期預金を取り崩す人がないように、内臓脂肪が多く溜まっているときには皮下脂肪は減ってくれません。 ダイエットしたい人が気にして減らしたいと願っているのは皮下脂肪のほうですが、食事を減らしたり、運動量を増やしたりしても、その結果として内臓脂肪が減らないことには皮下脂肪は減ってはくれません。 内臓脂肪の量が減っても、外見上は変化が起こりにくいのですが、皮下脂肪を減らすためには内臓脂肪を減らすようにしなければならないということです。 内臓脂肪は普通預金と同じように、出し入れは簡単で、食事の量が多くなると肝臓の中で作られる中性脂肪が多くなり、それが内臓脂肪の脂肪細胞の中に体脂肪として蓄えられていくようになります。 体の中で作られる中性脂肪の量が多くなっても、血液中の中性脂肪は運動によって消費されやすいので、運動の量を増やすことでも減らしていけます。 運動をすることで血液中の中性脂肪が減れば、それだけ内臓脂肪として蓄えられる量も減っていきます。 内臓脂肪を減らすためには、食事量の調整と運動が必要になってくるのです。 ●脂肪は熱の発生を妨げている 断熱材の少ない家は暖房を強くしないと部屋が暖まらないのと同じで、体の断熱材である脂肪が少ない人は熱を多く発生させるために代謝が盛んになり、脂肪も燃えやすくなっています。 つまり、やせている人は、やせやすいということです。 逆に太っている人は厚めの脂肪が断熱材の役割をしていて、あまり脂肪を燃やして熱を出さなくても体温が保持できるので代謝がだんだんと低下していきます。 つまり、太っている人は太りやすいということで、代謝を高めるようにしないと太る一方ということになります。 ●脂肪が多いほど代謝は低下 太っている人は脂肪がたくさんついていることから「厚着をしているようなもの」ということで体が温まりやすい、と思われています。 もしも、そのとおりなら体が温まることで代謝がよくなり、脂肪の燃焼もよくなるはずですが、実際には脂肪が多いほど代謝は悪くなりがちです。 脂肪が多いのは代謝がよくないから、というのではなくて、脂肪が代謝を邪魔することになります。 というのは、脂肪が多い分だけ熱が失われにくいので、熱を発生させにくい体、つまり代謝を落とした体になってしまうのです。 |
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#3 内臓脂肪を減らす食事の基本 ●食事の脂肪が増えると中性脂肪が増えるわけではない 体の中で多く作られた中性脂肪が内臓脂肪の脂肪細胞の中に蓄えられていくと聞くと、食事で摂る脂肪の量を減らすように心がける人が多いかと思います。 脂肪が多いのだから、脂肪を減らせばよいだろうというのは、ありがちな発想です。 しかし、食事で摂る脂肪を減らせば、血液中の中性脂肪が単純に減るというわけではありません。 食事で摂った脂質は、小腸で吸収されてカイロミクロンとなるので、脂質の多い食事をすると血液中にカイロミクロンが増えます。 しかし、カイロミクロンは食事をして数時間で、ほとんどが各組織のエネルギーとして使われます。 では、血液中の中性脂肪は、何によって作られているのかということですが、それは食事で摂った糖質です。 中性脂肪は、食事の食べすぎで余った糖質を材料にして、肝臓で作られています。 また、アルコールの摂取によっても肝臓での中性脂肪の合成が促進されます。 さらに太っている人は、脂肪細胞から脂肪酸が血液中に多く放出され、この脂肪酸が原料となって肝臓で中性脂肪が合成されます。 内臓脂肪を減らすため、つまり中性脂肪を減らすための食事は、まずは適正なエネルギー量の摂取が基本となります。 1日の適正なエネルギー量は性別、年齢、活動量などによっても異なりますが、太っている人は標準体重1kgあたり25~30kcal、太ってはいない人は標準体重1kgあたり30~35kcalが目安となります。 標準体重は、現在の体重のことではなくて、「身長(m)×身長(m)×22」で求めた体重のことです。 例えば、身長160cmであれば、標準体重は1.6×1.6×22=56kgとなり、太っている人では1400~1700kcalの食事量が適正だということになります。 夕食を多く食べると、1日のトータルの摂取エネルギー量が低くても、中性脂肪が多く作られるようになる傾向があります。 中性脂肪は寝ている間に多くが作られるので、夕食の食べすぎには注意が必要です。 全体の摂取エネルギー量がわかったところで、次はエネルギー源のバランスに注意をします。 エネルギー摂取量の理想的な割合は、糖質50~60%、脂質20~30%、たんぱく質15~20%となっています。 脂質のうち動物性食品に多い飽和脂肪酸は7%以下にするのが理想です。 糖質が中性脂肪の材料であっても、糖質を大きく減らせばよいというものではなく、全身の健康を考えるなら、このバランスを取った食事をするようにします。 ●脂肪細胞の数は減らない 体脂肪は体にたまった脂肪のことで、脂肪細胞の中に蓄えられています。 体の中の脂肪細胞の数は成人男性では50億~300億個で、女性はこれより10%ほど多くなっています。 肥満の人では800億~1000億個にもなっています。 脂肪細胞の中に脂肪酸が多くなりすぎると、脂肪細胞の数を増やして脂肪酸の増加に対応します。 増えた脂肪細胞の数は減ることがなくて、数が多いほどためやすいので、大きく太ったあとは、なかなかやせにくいのです。 子供のときに太っていた人は努力が必要ということです。 ●脂肪を追い出す方法は 以前に太っていた人は脂肪細胞の数が多くなっていて、その中に脂肪酸がたまりやすくなっています。 そのために他の人と同じようにダイエットをしてもやせにくいわけですが、ただ食事の量を減らせば、運動の量を増やせば脂肪細胞から脂肪酸を追い出せるというわけではありません。 脂肪細胞から追い出すためには脳が刺激されて興奮ホルモンが分泌されることが必要で、その働きを盛んにしてくれるのは有酸素運動やトウガラシの辛味成分であるカプサイシンです。 運動前のカプサイシンには脂肪燃焼の効果もあります。 |
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#4 内臓脂肪を減らす運動の基本 ●中性脂肪が多い人のための運動 中性脂肪は食事で増える一方、運動によって、すぐに消費されるエネルギー源であるので、中性脂肪の量を少なく抑えるためには運動をすることが有効となります。 そのための運動として、すすめられるのは歩くことです。 運動を始めて10~15分はブドウ糖が主に燃えて、それ以降は脂肪が主に燃焼されます。 この脂肪が中性脂肪で、10分ほど歩いて体が温まってきたときには中性脂肪が燃え始めています。 どれくらいのスピードで歩くのがよいかということですが、普通の速度でも30分も歩けば、それなりの効果があげられます。 しかし、もっと効果を高めようと思ったら、速歩がおすすめです。 速歩というのは普段の歩き方よりも20%ほど速く歩くスタスタ歩きのことをいいますが、少し息が弾むような速歩でもジョギングに比べて30%ほど消費エネルギーが少ないだけということです。 ジョギングを30分も続けるのは大変でも、速歩なら30分でも60分でも続けられます。 つまり、速歩で30分も歩いたほうが体への負担も少なく、ダイエット効果が高いということです。 中性脂肪の量は食後に大きく高まります。食事をして30分ほどもすると血糖値と同時に中性脂肪値も上昇します。 このときに運動すると、エネルギーとして燃やす中性脂肪が多く血液中にあるので、これをエネルギー源として効果的に消費していくことができます。 運動を始めて、脂肪が燃焼するまで15分ほどはかかるということですが、空腹時に運動する場合には、運動の30分前にカフェインが多く含まれたコーヒーや緑茶などを飲んでおくとアドレナリンが分泌されて、これによって脂肪細胞の中に蓄えられている脂肪酸が早く放出されて、歩き始めて5分ほどで脂肪の燃焼が始まります。 ダイエット法を紹介する本や記事を見ると、食事と運動を比較しているものが目につきます。 ウォーキング10分間で100kcalの消費で、ご飯を茶碗に半分で100kcalの摂取というように数字を並べていますが、これが勘違いを生む原因となっています。 運動をしたくないから、それに相当する食べ物を減らそうという発想をさせてしまうからです。 運動をしなくても、食事の量を減らせば、脂肪細胞も蓄えられている体脂肪がエネルギーとして使われるために、確かに体重は減っていきます。 食事を減らすだけで運動をしないで体重が1kg減ったとすると、体脂肪だけでなく筋肉も落ちていくことになります。 筋肉は動かすことで、その量を保っています。 体を動かさなければ筋肉量は減っていきます。 しかし、食べる量を減らすダイエット法の中には、運動をするとおなかがすくので、体を動かさないことをすすめているものもありますが、これは間違いです。 食事を減らして、運動をしないで体重が1kg落ちたときには、個人差はあるものの、だいたい体脂肪が3に対して筋肉が1くらいの割合で減っています。 そして、ダイエットが続かなくて、食べてしまい体重が1kg増えて元に戻ったとすると、増えているのは体脂肪だけです。 筋肉は運動をしないと増えてはくれません。 体の中で脂肪を燃焼するのは筋肉細胞です。 筋肉細胞の中には脂肪を燃焼させるミトコンドリアというところが多くあり、脂肪を燃焼させる酵素のリパーゼも筋肉細胞の中にあります。 ということは、筋肉の割合が多い人ほどやせやすく、筋肉の割合が少ない人ほど太りやすい、ということになります。 筋肉はエネルギーを多く使うので、筋肉が落ちると消費エネルギー量は少なくなっていきます。 基礎代謝(生命の維持に必要なエネルギー量)のうち、筋肉は35~38%も使っているといいます。 運動をすると筋肉が増え、筋肉の中での脂肪を燃焼させる代謝がよくなり、エネルギー消費が高まるので、運動をしていないときにも脂肪が燃えやすくなります。 筋肉の量が多ければ、歩くだけでも、寝ているときでも消費されるエネルギー量が大きくなるので、運動をしないで体重を落とすことはすすめられることではなりません。 ●脂肪が燃えにくい人は運動を 内臓脂肪はたまりやすい分だけ減りやすくて、運動をすることで減らしやすい、といわれています。 内臓脂肪が多くなり、脂肪細胞の中に脂肪酸がたまりすぎると筋肉にブドウ糖を取り込んでエネルギー化するインスリンの働きが悪くなりますが、そのときにはレプチンという満腹感を得やすくさせるホルモンの出が悪くなります。 レプチンには脂肪の燃焼を促進させる作用もあるため、内臓脂肪が多い人は太りやすく、やせにくいと言うことができます。 こういった人は、運動を多くして内臓脂肪を減らすようにすることです。 ●追い出した脂肪は運動で燃やす 脂肪細胞の中から脂肪酸を血液中に出すことで脂肪細胞を小さくしていくことができます。 脂肪細胞が小さくなるということは脂肪がついて気になるところを細くしていけるということ。 脂肪細胞から脂肪酸を追い出す作用があるものとしてはカプサイシン(トウガラシの辛味成分)、コーヒーのカフェインなどがありますが、そのあとに何もしなければ血液中の脂肪酸は余分なものとして、再び脂肪細胞に戻っていくようになります。 カプサイシンやカフェインには脂肪が燃えるのを助ける作用があるものの、運動は必要になります。 ●燃焼酵素を働かせる 体が温まっていると脂肪は燃えやすくなります。 運動をして脂肪が盛んに燃えるまでに通常は10~15分間かかるのは、体が温まるまでの時間といえます。 脂肪を燃焼させる酵素はリパーゼといい、筋肉の中にあります。 リパーゼはある程度、温まらないと働きがよくないので、体を温めるといっても筋肉まで温めなければ効果はありません。 シャワーを浴びると頭がシャキッとして活力が出てくるので筋肉も温まったように感じますが、実際には筋肉はあまり温まりません。 筋肉を温めるには短くてもよいので入浴することです。 ●内臓脂肪は減りにくい エアロビクスは体脂肪を減らす効果があることは知られていますが、腹部を目立たせる内臓脂肪を効果的に減らせるわけではありません。 エアロビクスをしている人と歩くくらいの運動しかしていない人を比べてみると、エアロビクス派は全体的に脂肪の量は少ないものの、内臓脂肪の割合は歩くくらいの人と比べても大きな差はみられません。 体脂肪は内臓脂肪が先に減って、そのあとに皮下脂肪が減るのが原則ですが、脂肪燃焼効果があるエアロビクスも短期間では、つきすぎた内臓脂肪を大きく減らせないということです。 ●有酸素運動は毎日したい エアロビクスで内臓脂肪を減らすためには、有酸素運度をしているときだけではなく、普段から内臓脂肪が燃えやすくなるように継続的に運動をすることが大切です。 週に1~2回の有酸素運動では内臓脂肪が減りにくく、少なくとも週に3回は1時間程度のエアロビクスをしないと効果的に内臓脂肪は減ってくれない、という調査結果もあります。 エアロビクスに頻繁に通えない人はどうすればよいかということですが、合間の日には30分のウォーキングを、できれば1日に2回は行うようにしたらよいでしょう。 |
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#5 基礎代謝を高めよう ●以前と同じ食事量と運動量では太ってしまう そんなに食べているつもりはないのに太ってきてしまった――と悩みを抱えている人は多いようです。 太ったのは食べすぎか、運動不足と指摘されがちですが、食べる量も運動量も変わっていないと反発したくなる人も多いことでしょう。 私たちが生きていくのに最低限必要なエネルギー量を基礎代謝量といいます。 その量は1日の消費エネルギー量のうち70%ほどを占めています。 消費エネルギー量を増やすには、まずは運動というのは普通に思い浮かべることですが、1日の消費エネルギー量のうち体を動かすことによって消費されているのは20%ほどでしかありません。 大部分を占めているのは基礎代謝で、残りの10%は食事の消化・吸収・食後の熱産生によって消費される分です。 この基礎代謝は、年齢によって低下していきます。 1日の体重1kgあたりの基礎代謝量は男性の場合は10代後半では27.0kcal、20歳代では24.0kcal、30歳代では22.3kcalと下がっていきます。 女性の場合は10代後半では25.3kcal、20歳代では23.6kcal、30歳代では21.7kcalとやはり下がっていきます。 使われる量が徐々に減っているので、それを補うためには摂取するエネルギー量を減らすか、運動量を増やさなければいけなくなります。 基礎代謝のうち、一番エネルギーを消費しているのは筋肉で、筋肉が多ければ、それだけ基礎代謝も高いことになります。 女性は筋肉の量が少ないので、筋肉をつけることだけで対応するのは大変なので、脂肪を燃焼するための運動を増やすようにします。 ●基礎代謝を高めよう 基礎代謝は1日の消費エネルギー量のうち70%も占めるといっても、運動量を増やせば、少しくらい基礎代謝が低下してもよいのではないかと考えがちです。 もしも活動によるエネルギー消費を2倍にしたとすると20%が40%になり、全体の割合は120対40の割合になります。 これを100で比較すると33となり、全体的には13%の消費量のアップとなります。 1日の消費エネルギー量が2000kcalだとすると260kcalの増加となります。 260kcalというと、ご飯を茶碗で1杯と少し、つまり大盛り程度の量と同じになります。 ケーキだと1個の量です。 運動量を2倍に増やしたことで、これくらい食べる量を増やしたらプラスマイナス0となってしまいます。 やはり、基礎代謝を高めることが無理のないダイエットの基本ということになります。 ●筋肉を増やせば基礎代謝は高まる 1日の消費エネルギーのうち約70%を占めている基礎代謝は、体温を維持する、筋肉や内臓、脳を働かせるといったことに使われる生きるために必要なエネルギーのことです。 基礎代謝のうち最もエネルギー消費量が大きいのは筋肉です。 筋肉を使っていないようでも熱を作り出し、体を支えるということでも消費されています。 基礎代謝に占める筋肉の割合は35~38%といわれています。 筋肉を増やせば基礎代謝が高まり、運動をしているときはもちろん普段の生活でも消費されるエネルギー量が違ってきます。 ●太っているかどうかの判定ライン 太っているかどうかの境は、どこなのか気になるところです。 その判断基準となっているのは、BMI(Body Mass Index)で、体格指数と訳されています。 肥満症となるのはBMIが25以上となった場合です。 標準体重ではBMIは22となっています。 日本肥満学会では、ウエスト周囲径(ヘソ周囲径)が男性で85cm以上、女性で90cm以上を肥満症と推定する方法もとられています。 これはメタボリックシンドロームの診断基準と一致しています。 BMIが誕生した欧米では30以上を肥満としています。 日本の基準のほうが低くなっているのは、これまでに国民的に太った歴史がないこともあって、日本人の多くはBMIが25以上になると病気になりやすくなるためです。 日本人の場合、最も健康的なグループのBMIは22で、標準体重と同様の指数となっています。 体重で肥満かどうかが判断されることもあるものの、体重は正常域にあっても筋肉と脂肪では重さが2倍ほども異なるために、体脂肪率を測定して肥満の判定が行われるのが大半です。 男性は体脂肪率が16~21%なら標準、22~24%なら太りすぎ、25%以上なら肥満とされます。 女性の場合には体脂肪が多いので、20~25%なら標準、26~29%なら太りすぎ、30%以上なら肥満と判断されます。 |
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機能性表示食品の届出番号・届出日・届出者名・法人番号・商品名・食品の区分・機能性関与成分名・表示しようとする機能性、対象者、安全性、生産・製造・品質管理、機能性の基本情報
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2020年4月12日日曜日
ダイエットの基本は内臓脂肪を減らすこと。内臓脂肪が減れば皮下脂肪も減る。内臓脂肪を減らす食事の基本・ 運動の基本。基礎代謝を高めよう。
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