2020年4月26日日曜日

発達障害は一つの方法で改善ができるのか、発達障害はスマホのメモリ不足と同じなのだろうか、発達障害の改善に無駄な体熱発生を避ける、発達障害児の食事の苦しさを理解する、発達障害の聴覚過敏は常に騒音と感じる

発達障害は一つの方法で改善ができるのか、発達障害はスマホのメモリ不足と同じなのだろうか、発達障害の改善に無駄な体熱発生を避ける、発達障害児の食事の苦しさを理解する、発達障害の聴覚過敏は常に騒音と感じるについて

#1
 発達障害は一つの方法で改善ができるのか

#2 発達障害はスマホのメモリ不足と同じなのだろうか

#3 発達障害の改善に無駄な体熱発生を避ける

#4 発達障害児の食事の苦しさを理解する

#5
 発達障害の聴覚過敏は常に騒音と感じる

発達障害を理解するためのコンテンツ 

発達障害者支援法


#1

発達障害は一つの方法で改善ができるのか

発達障害は、どのような状態であるかという分類は明らかになっているものの、その原因となると、いまだに解明されていません。

これまでの研究から、中枢神経系の何らかの原因、遺伝子や染色体の異常(ダウン症候群、レット症候群など)、妊娠中か生後7か月〜3年の環境、妊娠期の物質使用(アルコール、喫煙など)、妊娠期における感染症、未熟児出産などが指摘されているものの、確定的な原因もわからなければ、複数の原因の関わり合いの割合などもわかっていません。

原因がわかれば、それに対する治療も明らかになってくるのですが、原因が明らかではないことから、どんな医薬品を使えば効果があるのかもわかっていません。

大人になって、一定の状態だけを抑えることができればよいという状態では医薬品の使用もあるものの、成長期の子どもでは医薬品によるマイナス面を考慮すると、それ以外の方法での改善を考えるのが中心となります。

原因はわからなくても、それぞれのアプローチで改善効果がみられることは実践してみる必要はあります。

しかし、その方法で効果が得られたとしても、他の人に必ず効果があるのかということは実践してみないことにはわからないというのが正直なところです。

例が的確ではないかもしれませんが、アレルギーは原因がわかっているものの、誰もが同じ原因で同じように発症するものではありません。

複数の原因が積み重なってきて、その人の限界点を超えたときにアレルギー反応が起こります。

原因のすべてを取り除くことができなくても、一部を取り除いたことによって限界点を下回ってアレルギー反応が収まるということはあります。

これと同じような考えをすると、発達障害は複数の要因があり、それが重なったことによって特徴が現れることがあるということです。

発達障害の改善のための研究成果が得られている方法は、それぞれにアプローチしているポイントあり、一つのアプローチではあまり効果が得られなかったとしても、複数のアプローチによって効果が得られることも考えられます。

その方法の研究として、日本メディカルダイエット支援機構では、食事による脳細胞のエネルギー産生を高める方法に取り組んでいます。

発達障害の自閉症スペクトラム障害に多くみられる感覚過敏による極端な偏食は、エネルギー産生にも大きな影響を与えることから偏食の改善には特に力を入れて研究を進めています。

#2

発達障害はスマホのメモリ不足と同じなのだろうか

発達障害児は、容量が少ないパソコンのようなものだと言われることがあります。

メモリ容量が少ない時代のパソコンは動きが重くて、フリーズしやすく、無理をすると終了することもありました。

それと同じように、耐えられる容量が少ないために疲れやすく、上手に対応できないという考え方をされがちです。

画期的なパソコンソフトとして登場したWindows 95を搭載したパソコンは512MB(メガバイト)のメモリ容量でした。

スマートフォンではiphoneの初代の3Gのメモリ容量は128MBで、機能が低かったこともあって、パソコンに比べるとメモリ容量はいらないものという考えもされたものです。

そこから機能が高まり続け、今では一般的な使い方のインターネット、メール、各種記録というレベルならパソコンよりも高いレベルとなり、そのメモリ容量は4GB(ギガバイト)にもなっています。

Windowsは1〜2GBもあれば起動させられて、4GBあれば充分だと言われる中、スマホのほうが機能は高まってしまいました。

これだけのメモリ容量が必要なほど機能が高まっているのは、現状の世の中に例えられていて、多くのメモリ容量がなければ対応できない状態になってしまったという考え方です。

脳の神経細胞は20億個ほどとされていますが、そのうちの10%しか使われていないとアインシュタインが発言してから、これが常識として伝えられてきました。

もっと少ないという説もあれば、20%以上という説もあって実際のところはわからないのですが、どれだけの割合であったとしても使われていない部分が多いことは間違いないようです。

なんらかの異常があって、脳神経細胞の数が減ったとしても、他の細胞が代わりをするので、大きく機能が低下することはないはずです。

脳神経細胞には、わずかの損傷でも機能が低下することはあるものの、発達障害だけが発現している人はMRIで画像診断しても特に異常はみられていません。

そういうこともあって、発達障害は脳の認知機能や知能指数には問題がなくて、脳の発達のプロセスに異常が起こって発達にズレがある状態と考えられているわけです。

メモリ容量の不足ではないとしても、同じ負荷がかかっているのに反応が悪くなる状態で、パソコンやスマホのように再起動させて解消するわけにはいかないので、能力の不足状態を抱えたまま過ごすしかない、それが生涯にわたって続くということが説明されています。

#3

発達障害の改善に無駄な体熱発生を避ける

体内で発生するエネルギーのうち約70%は生命維持のために使われるもので、基礎代謝と呼ばれます。

基礎代謝には消化、吸収、循環、代謝、排泄といった一連の働きに使われたり、脳の機能維持に使われるものも含まれていますが、最も多く使われているのは体熱産生です。

つまり、体温を維持するために使われているエネルギーということですが、全エネルギーのうち約70%が体熱となっています。

日本人は欧米人や北方系アジア人(中国や朝鮮半島など)に比べると血液温度が1℃ほど低くなっています。

血液が全身の臓器を温めることから、一般に体温と呼ばれる皮膚温だけでなく、日本人は全身の温度も低くなっています。

体温が低ければ、それだけ体熱産生に使われるエネルギーが余分に必要になり、その分だけ脳や内臓、器官などで使われるエネルギーが減ることになります。

発達障害の子どもも大人も、脳の機能維持だけでなく、身体の調整にも多くのエネルギーを必要としています。

それなのに身体が冷えていると、体熱産生に多くのエネルギーが使われることになって、どうしても脳と身体を正常に働かせるためのエネルギーが不足するようになります。

発達障害に限らず、障害者や病気を抱えている人でも、ストレスが多くて負担がかかっている人でも同じことですが、体温を高めるために無駄なエネルギーが使われないようにしてほしいのです。

そのようなことのためには、身体を温めておくことですが、運動して温めるには身体を動かし続ける必要があり、入浴は効果があるといっても、いつもお湯につかっているわけにはいきません。

身体を温めるとされる食品も、高い温度をキープできるようなものではありません。

ということで、日本メディカルダイエット支援機構では、身体が冷えたときに、いつでも使えて、特に冷えているところをピンポイントに温められる温熱治療器を活用しています。

もちろん、いつでもと言っても、電気製品なので入浴や外出中で歩いているときには使えないのですが、このタイミングは身体が温まっているので問題なしと考えています。

#4

発達障害児の食事の苦しさを理解する

普通に食べられるものと思われているものなのに、それを口にしないのは一般的には好き嫌いと捉えられがちです。

ところが、発達障害のために食べられないのは好き嫌いというレベルの話ではなくて、生理的に受けつけない、身体が拒否をしているという状態です。

これを理解せずに、無理に食べさせようとすると将来に渡って食べられなくなったり、食べさせようとする親のことを嫌いになって口にできなくなるということにもつながりかねません。

このことを理解してもらうためには、より具体的な例をあげることが必要で、牛乳を飲めない子どもに無理に飲ませようとするのは「色は同じでもバリウムを飲ませるようなもの」という話をしています。

バリウムを飲んで胃カメラの撮影をしたことがある人なら、そんなものを毎日飲まされたら、いかに大変かということが理解できるかと思います。

それなのに牛乳が飲めない子どもには味に慣れさせるためにスポイトで1滴からでもよいので飲ませよう、という指導をする人がいます。

牛乳なら飲めるはずと思っても、簡単にいかないのが自閉症スペクトラム障害に多くみられる感覚過敏で、視覚過敏のせいで白いものが飲めないという子どもがいます。

白いものは眩しくて見るのがつらいということもあるのですが、その逆に白い食べ物、白い飲み物しか好まないという子どももいます。

欧米では黄色いものしか飲食できないという子どもが多いのですが、子どもに摂ってもらいたい牛乳・乳製品とご飯、うどん、パン、豆腐は白いので、これは幸いなことです。

牛乳が苦手だという子どもは色や味、喉の通り方といった五感に関する理由だけでなくて、牛が怖いから、臭いで嫌な思い出があるからということで飲めなくなったということもあります。

牛の絵を見ただけでも嫌な思い出あり、牛乳は飲めてもパッケージが嫌という例もあります。

友だちが牛乳を履いたことがあり、その記憶から飲めないという例まであります。こうなると食事指導や食べ方指導では、どうにも対処できないことです。

学校で他の子どもは飲めているのに、自分だけが飲めないというのも、子どもにとっては大きなプレッシャーになっています。

そのことを周囲から責められると、もっと苦しいことになるので、そこは親も教師も気づいてあげて、対処すべきことです。

#5

発達障害の聴覚過敏は常に騒音と感じる

発達障害の自閉症スペクトラム障害にみられる感覚過敏は、個人によって五感の刺激が異なっているので、同じ視覚過敏、聴覚過敏であっても同じように感じているわけではなくて、感じ方には雲泥の差があります。

とはいっても、聴覚過敏の場合には鋭い状態になっている人が多くて、まだ騒音に慣れていない子どもにとっては苦痛でしかない状態です。

どのような苦痛なのかといっても、こればかりは他のことに例えないと理解は難しいかと思います。

パチンコ店に子どもはあまり行くことはないかとも思いますが、子どもの来店は想定されていないことから、これこそ騒音と呼べるような大きな音となっています。

そのレベルは80〜100db(デシベル)にもなります。

80dbは地下鉄の車内(窓を開けている状態)、90dbは操業中の工場、100dbは電車の通るガード下の騒音とされています。

ところが、聴覚過敏では40dbを2倍の80dbにも感じてしまいます。

40dbはスーパーマーケットの音楽や館内放送がないときのレベルです。

他の人には気にならない程度の音であっても、聴覚過敏では地下鉄の車内の音にも感じられるということで、これでは、その場でおとなしくしているように言われても、そうはいかないという状況です。

騒音の中では大きな声を出さないと聞こえない状態ですが、そのために急に大声を出すということにもなります。

聴覚は、一般には慣れの調整があって、聞き慣れているうちに不要なものはレベルを下げて脳に届いて反応するということがあります。

ところが、聴覚過敏では慣れの調整がうまく働かず、不要感覚のレベルが下げられない状況となっています。

そのために騒音でなくても、まるで騒音のように感じて過敏に反応することにもなります。

ちょっとした注意のはずの言葉が、とても大きく聞こえて、まるで物凄く叱られている、怒鳴られているように感じられてしまうということもあります。

聴覚過敏の子どもに対しては、声かけも相当の注意が必要ということです。

特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構

理事長 小林正人様

より掲載依頼をいただきましたので、掲載しております。

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