2020年4月23日木曜日

大人になってからの発達障害、発達支援でわかった腕を振る歩き方の効用、発達障害の聴覚過敏は音が聞こえすぎて苦しい、発達障害の視覚過敏と言葉のズレ感覚、発達障害は男性のほうが圧倒的に多い

大人になってからの発達障害、発達支援でわかった腕を振る歩き方の効用、発達障害の聴覚過敏は音が聞こえすぎて苦しい、発達障害の視覚過敏と言葉のズレ感覚、発達障害は男性のほうが圧倒的に多いについて

#1
 大人になってからの発達障害

#2 発達支援でわかった腕を振る歩き方の効用

#3 発達障害の聴覚過敏は音が聞こえすぎて苦しい

#4 発達障害の視覚過敏と言葉のズレ感覚

#5
 発達障害は男性のほうが圧倒的に多い

発達障害を理解するためのコンテンツ 

発達障害者支援法


#1

大人になってからの発達障害

発達障害は子どものときに発見され、大人になっても改善するものではない、と言われます。

一般の認識の中には、発達障害は子どもに特有のもので、成長するにつれて改善していくものと捉えている人も少なくないのですが、治らないというのが医学的な見解で、私たちとしては抵抗感があるものの、“障害”という言葉が使われている所以ともなっています。

大人になると社会との付き合い方が徐々に身についてきて、対応力が高まることで発達障害の状態が見えにくくなるだけだ、とも説明されています。

それなのに、子どものときには発達障害と診断されずに、大人になってから発達障害と診断されることもあります。

これは、どういうことなのかというと、まずは見逃しがあげられます。

発達障害者支援法には、地方公共団体の責務として“早期発見”“早期支援”が明記されています。

早期発見がされていれば、早期に支援をして発達障害の程度を抑えることができるということですが、早期発見が充分にできるだけの体制が整えられていないと見逃されたまま大人になる人も増えてきて、それが大人になって厳しい社会対応をしなければならない場面に遭遇したときに、発達障害の状態が現れてしまうということになります。

早期発見は重要だということを言うのは簡単ですが、早期支援の仕組みと対応できるだけの施設、マンパワーがないことには困るようなことを言われて、早期発見をすることで文句を言われることにもなりかねないということです。

発達障害を見逃した医療関係者や学校関係者の責任だけでなく、もう一つ問われているのが親の責任です。

発達障害であることがわかると、子どもが差別されるだけではなく、進学でも就職でも不利になるのではないかという思いから、隠してしまうことがあります。

それに加えて、子どもを発達障害にしたと非難されることを恐れているということもあります。

そんな思いがあると、医療機関に行くべきタイミングで行かないばかりか、周囲に行くようにすすめられても行かないということにもなります。

そんなことが起こるのも、発達障害が社会に正しく理解されていないからで、正しく理解されるための活動も、発達障害児を支援する人を支援することを打ち出している立場の人たちの役割だと認識しています。

#2

発達支援でわかった腕を振る歩き方の効用

歩くのは最も簡単な健康法だと言われています。

これは特別な身体的な問題がなければ、苦労をせず、簡単に歩くことができるという考えがあるからです。

しかし、実際に健康効果が得られるように歩こうとすると、足を前に大きく踏み出して、かかとから着地して、徐々に足裏の前側に体重を移動させていって、親指で蹴り出すようにして、今度は体重を前に移動させていって、反対側の足を前に出すようにします。

これは下半身の動きで、上半身は足とは反対の腕の動きをします。

右足が前に出るときには左腕が前に出て、左足が前に出るときには右腕が前に出るというように、上半身と下半身では逆の動きとなります。

これを当たり前のことだと思って、子どもたちの歩き方を見ていると、当たり前が当たり前でないことに気づくことがあります。

右足と右手が一緒に出る、ということではなくて、腕を使わないで歩いている子どもがいるのです。

腕を前後に振って歩いていると体幹が安定します。

上半身が左右に揺れることが少なくなり、上体を安定させて前進しやすくなります。

身体が左右に揺れるということは運動エネルギーが左右に流れているということで、その分だけ前進のためのエネルギーが低下することになります。

上半身と下半身で逆の動きとなっているときには上体が安定して、グイグイと前進することができるので、歩幅を広げて足の筋肉を充分に使うことができます。

歩幅を広げて歩くと足の筋肉が刺激されて、筋肉を強くすることで筋力が高まり、筋肉が長く疲れないように使うことができる筋持久力も高まります。

こういった歩き方をすることによって、ますます筋肉が強化されて、歩きやすい状態になっていきます。

振り返ってみると、正しい歩き方というものを、子どものときの、いつ教わったのか、そもそも教わったことがあるのかと記憶を辿ってみても、思い出せないという人が多いようです。

学校で集団で行進をしたときにも周囲と合わせて歩くことを教えてもらったことはあるものの、正しい歩き方、効率のよい健康的な歩き方というのは、大人になってウォーキング教室が初めてだったという人が多くなっています。

発達支援のために運動療法が効果があるというのは正しいことですが、それと同時に歩き方を運動療法に入れてもらえないか、そのために正しい姿勢と歩行法を身につけるように2本のポールを使ったノルディックウォーキングが活用できないかと考えているところです。

#3

発達障害の聴覚過敏は音が聞こえすぎて苦しい

私たちの脳には、耳に入ってきた音を聞き分ける機能が備わっています。

喫茶店で目の前に親しい人がいて飲み物を飲んでいるときには、目の前の人に集中していると、周期の音は聞こえていても脳では余計な音を遮断したり、注目(傾聴)しないように制限を加えて、目の前の人の話すことを聞き逃さないようにします。

喫茶店でテレビがついていても、それは聞こえていても何が放送されているのかわからないというのが普通のことです。

普通のことが普通でないようにキャッチするのが発達障害の特性の一つで、聴覚過敏となると、聞こえなくてよいはずの音まで脳に届けられて、しっかりと反応をすることになります。

喫茶店に一人でいるときに、目を開けていたときには気にならなかったとことが、目を閉じると視覚が遮断されたことで聴覚が鋭くなって、他の席の人の会話、コーヒーカップの音、新聞をめくる音、外のクルマの音などなど、どんどんと飛び込んできます。

これと同じことが目を開けていても、目の前に親しい人がいて話をしているときでも、耳という集音器に入った音をすべて脳が聞いて反応してしまうのが聴覚過敏です。

喫茶店でよくあるのは、会話をしている目の前の人よりも、座席の後ろ側にいる人のほうが距離は近くても、その話し声も聞こえにくく、話している内容も声が大きめであったとしても聞こえてこないものです。

ところが、聴覚過敏では聞こえなくてよい音が聞こえてしまい、これが気になってくると、聞きたくない異常な音のようになって、さらに神経を逆なでするようになります。

実際の音量よりも大きく聞こえたようになり、嫌な音に対する反応も強くなります。

今回は発達障害の聴覚過敏について触れましたが、他にも味覚過敏、嗅覚過敏、視覚過敏、触覚過敏もあって、脳が上手に調整してくれるという社会生活を送るのに必要とされる遮断が行われずに、ずっと苦しい思いをしている子どもが多く、それが大人になっても続いているために、すぐにも走って逃げたい状況にいる人たちの存在を広く知ってほしいのです。

そして、本人を尊重して上手に付き合っていく方法を模索してほしいのです。

#4

発達障害の視覚過敏と言葉のズレ感覚

発達障害には視覚過敏も特徴的に見られ、特定の色に興奮状態になったり、特定の色のものでないと落ち着けないということがあります。

室内のものも身につけているものも青ばかりという人もいます。光にも過敏で、少しでもまぶしかったり、反射するものは受け入れられないということも、よくみられることです。

それを理解するのは、そのようなことが起こったことがない人には難しいことですが、視覚過敏とは異なるものの、日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、視覚と聴覚のズレが以前からあって、他人の話を聞くのが苦手で、面と向かって話を聞くときにも「相手の顔を見て聞く」というビジネスマナーの第一歩ができなくなっています。

これは脳の調整能力のズレなのか、脳が正直に反応しているのかと専門医に指摘を受けています。

目に見えるものと耳に聞こえるものとでは、目と耳に届く時間が違っています。雷の光(稲妻)が先に見えて、音は後から届くことからもわかるように、光のほうが音よりも早くなっています。

目の前で話す人の場合は、わずかな距離であっても唇の動きのほうが先に目に届いて、声は遅れて耳に届きます。

ところが、脳は微妙なズレを調整して、唇の動きと音を同時に認識するために音ズレは起こっていないように感じます。

実際には、どうなのかというと先に脳に飛び込んでくるのは音のほうです。

人類は暗闇で過ごす時間が長く、目で確認することができなかったために音に反応する時間を短くして素早く対応するための仕組みができました。

耳に届いた音が脳で処理されるまでの時間は0.13秒なのに対して、目に届いた視覚情報が脳で処理されるまでは0.17秒と0.04秒の差があります。

この誤差を脳が調整して、口の動きと声を一致させています。

ところが、理事長は口の動きが遅れて見えるために、先に声が出て、後で口が動く、腹話術の“いっこく堂”のような状態に見えてしまいます。

テレビを見ていても、口の動きから音が遅れる音ズレがずっと起こっているので、見るのが辛い状況です。

だから、他人の前で話をすることは得意でも、他人の話を聞くのが苦手という発達障害のようなことになっています。

このようなことは弱点ではあるものの、発達障害の視覚過敏に悩む子どもたちを理解することには役立っています。

#5

発達障害は男性のほうが圧倒的に多い

発達障害は脳の発達のズレであるとしたら、男女ともに同じような割合であってよいはずですが、文部科学省の調査によると男女差が大きく、女子を1とした場合には男子は2.4となっています。

男子は女子の2.4倍も多いことは明らかにされているものの、なぜ男女差が、ここまで大きくなっているのかは明らかにはされていません。

発症確率でみると、男女平均では約10%とみられていますが、男子のほうは14%、女子のほうは5.8%となります。あくまで単純計算ですが、発達障害は一生涯続く気質のようなものだけに、この割合で大人になっても発達障害の、さまざまな状態が続き、そのために社会生活が通常どおりに送れないために苦しんでいる人が多いということです。

なぜ男性のほうが多いのかということに対して、これもあくまで仮説ですが、男性が多く生まれることが関係しているということが理由として考えられています。

2019年4月現在の子どもの数は約1533万人で、男性が約785万人、女性が約748万人となっています。

男性が約37万人も多く、女子を100とした場合の男子の割合は105となり、5%も男子が多くなっています。

生物学的にも男子(オス)は弱くて、成人まで生き残った状態で男女の割合が同じようになるように、男のほうが多く生まれるということが指摘されています。

今は医学が進み、幼少時に亡くなる子どもが減ったことから、言葉としてはおかしいことは承知して使っていますが、本来なら死んでいた子どもが生き残っていたため、環境に耐えきれない子どもが増えてきているという考えです。

もう一つ生物学的に見ると、子どもを産み育てる女性のほうが対応力は強くて、社会的なストレスに心身ともに強いこともあげられています。

子どもに限らず全般的なこととして、男性は右脳と左脳をバランスよく使うことが苦手で、右脳と左脳をつなぐ脳梁が大きい女性はバランスよく使って、脳に負担がかかりにくいこともあげられています。

男子は弱いということを意識して、発達障害だけでなく、さまざまなケアに取り組まなければいけないということです。

特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構

理事長 小林正人様

より掲載依頼をいただきましたので、掲載しております。

発達障害を理解するためのコンテンツ

発達障害者支援法

0 件のコメント:

コメントを投稿