2020年4月23日木曜日

発達障害はブルーライトのせいなのか、発達障害は自律神経の乱れが原因なのか、発達障害の対策には就寝時間が重要だ、支える人を支えるための自分でできるツボ療法、発達障害児のための筋代謝力

発達障害はブルーライトのせいなのか、発達障害は自律神経の乱れが原因なのか、発達障害の対策には就寝時間が重要だ、支える人を支えるための自分でできるツボ療法、発達障害児のための筋代謝力について

#1
 発達障害はブルーライトのせいなのか

#2 発達障害は自律神経の乱れが原因なのか

#3 発達障害の対策には就寝時間が重要だ

#4 支える人を支えるための自分でできるツボ療法

#5
 発達障害児のための筋代謝力

発達障害を理解するためのコンテンツ 

発達障害者支援法


#1

発達障害はブルーライトのせいなのか

発達障害児の生活習慣に注目すると、昼間の時間帯に集中力が欠けたり、眠くなったりする一方で、夜になって活動的になったり、目が冴えて眠れないということが起こっていることに気がつきます。

これは自律神経の交感神経と副交感神経の調整が乱れているというか、逆転している状態です。

本来なら、朝に目覚めてからは交感神経の働きが盛んになり、夕方以降は副交感神経の働きが盛んになります。

交感神経が盛んな時間帯は脳も身体も活発に働くようになり、副交感神経が盛んな時間帯は脳も身体も休息をするように働くようになります。

ところが、副交感神経の働きが盛んになる夕方以降に、交感神経を刺激するようなことをすると副交感神経の働きが盛んになりきれずに、交感神経の働きが盛んな状態が続くことになります。

何が交感神経を刺激するかというと、明るい光、騒がしい環境、興奮するようなテレビ番組などがあげられていますが、特によくないのがブルーライトです。

ブルーライトは自然界にも存在している波長が最も短くてエネルギーが強い光で、空が青く見えるのはブルーライトが含まれているからです。

朝の光にはブルーライトが多く、朝日を浴びると副交感神経から交感神経に切り換わって、元気に1日が始められるようになるということが、よく言われます。

ブルーライトは目の角膜や水晶体では吸収されずに、網膜まで届いて、脳を刺激するタイプの特別な光であって、このブルーライトはパソコンやスマホの画面から出ている光です。

こういう情報を得ると、夕方以降はパソコンやスマホのスイッチを切ればよいと思うかもしれないのですが、ブルーライトはLEDの光でもあります。

LED照明でもLEDテレビでも同じことで、照明の点けっぱなし、テレビの点けっぱなしだと、ずっと朝の状態と同じような刺激を脳が受け続けることになります。

ブルーライトこそが発達障害の原因だと指摘する専門家もいて、発達障害には光に過敏な反応をする子どもがいることを例にあげて説明されていることもあります。

また、発達障害の改善にブルーライトをカットするフィルムをパソコン、スマホ、テレビに貼ることがすすめられることがあります。

しかし、そればかりが原因ではないと考えています。

自律神経に影響を与えているのは光だけでなく、さまざまな環境が関係しています。

夕方以降は寝るための準備をする時間で、暗くなったら眠るという情報が脳に刻まれているので、本来なら余計なことは何もしないほうがよいはずなのに、それができない生活環境そのものが原因だと考えています。

#2

発達障害は自律神経の乱れが原因なのか

発達障害児は自律神経の乱れがよくみられることから、自律神経の乱れが原因だと断定する専門家もいるのですが、自律神経の乱れがなかったら発達障害にならなかった、自律神経の乱れを改善すれば治るというような意見には違和感を感じるどころか、反論さえしたくなります。

自律神経の交感神経と副交感神経の切り換えがうまくいけば治るというほど発達障害は単純なものではありません。

発達障害について書かれた書籍の中で、発達障害の感覚過敏で特定の臭いに強く反応する子どもにはマスクをさせて外出させる、マスクの中にアロマオイルを入れるというマスキング効果を紹介していました。

アロマオイルには副交感神経の働きを盛んにするということも書かれていましたが、香りの種類によっては興奮させる作用のものもあるので、この情報は困ったものです。

交感神経が盛んに働く時間に副交感神経が盛んに働くようなことがあると学習に集中することができなくなり、これが教室という環境になじみにくくなり、周囲の反応が気になりすぎるということにもつながります。

昼間の時間帯に交感神経の働きを盛んにするためには、夕方以降の時間帯に副交感神経に切り換えることが大切です。

そのために、室温は快適な20?24℃に近づける、入浴温度は40℃以下のぬるめにする、食事はゆっくりと時間をかけて食べる、食べ物は刺激物を避ける、脳を刺激するブルーライトが出るパソコン・スマホやLEDのテレビを切る、LED照明は避ける、静かな音楽をかける、リラックス系の香りを漂わせる、早めに就寝するといったことがあげられます。

そして、もう一つ、興奮しそうなときには深呼吸をする、といったことも効果があります。これなら、いつでも簡単にできる、しかも安上がりな方法です。

自律神経の調整が発達障害の程度に影響を与えることは確かだとしても、これがすべてではありません。

しかし、発達障害は神経の発達によって徐々に調整されていくこともあるので、自律神経の調整ができるように生活を見直していくのは、もちろん大切なことです。

脳の対応力が少しでも働けるようにするためには、まずは夕方以降に交感神経の働きを抑え、副交感神経の働きを盛んにすることから始めることです。

#3

発達障害の対策には就寝時間が重要だ

発達障害の状態に影響を与える自律神経の調整の基本は就寝時間です。

調整法としては、夜に身体を休めるように昼間に運動をする、昼間に刺激的なものを食べるといった興奮させるようなことをして自律神経の交感神経の働きを盛んにしておけば、夕方以降は副交感神経の働きが盛んになって神経も身体も休ませられるというのが、発達障害の研究者がよく口にすることです。

自律神経は、ずっと交感神経が盛んに働き続ける、副交感神経盛んに働き続けるということはなくて、片方が上昇すると、もう一方が降下するというリズムがあり、波のように繰り返されています。

その交感神経の波が起床してから夕方までにきて、副交感神経の波が夕方から起床前まできていれば、これが自律神経の調整が取れた状態となります。

その調整ができないと、脳の調整が乱れた状態で生活しなければならなくなります。

健常人(という言葉は好きではないのですが)でも就寝時間、起床時間が急に大きく変わったら交感神経と副交感神経の調整ができなくなって脳の働きも正常ではなくなります。

たった1日でも苦しい結果になるのに、発達障害で自律神経の調整ができていない子どもは、子どもなのに、それを毎日繰り返していることを知ってほしいのです。

赤ちゃんのときには“寝るのが仕事”と言われるほど長時間の睡眠時間があり、成長につれて徐々に短くなっていきます。

そして、小学生になったら20時になったら寝て、6時には起きるという生活パターンになるのが一般的ですが、大人の生活パターンに合わせるようにしていると夜更かしの生活になってしまいます。

専門家の中には、子どもだけを20時に寝させても親が起きていたら子どもは熟睡できなくなるので、家族も一緒に20時に寝ようということを提唱している人もいます。

それは正しいことであったとしても、20時に家族全員が一緒に就寝できる家庭が、どれくらいあるのだろうかということを考えると、他の方法も探るべきではないでしょうか。

#4

支える人を支えるための自分でできるツボ療法

発達障害児を支える母親と、発達障害児を預かる施設のスタッフのために、私たちが取り入れているのは“自分でできるツボ療法”です。

これを紹介すると、よく「治療院のジャマをしているのでは」と言われるのですが、治療院が必要な方は積極的に利用してもらって、その間を埋める方法として日常的にできるツボ療法として取り入れるようにしてもらっています。

自分でできるツボ療法は、国家資格に基づいて研究しています。

資格の名称の名称としては、よく鍼灸師という表示がされていますが、これは“鍼師”と“灸師”の2つの資格を合わせた呼び名で、療法の資格を持っている方が多いことから鍼灸師という呼び方もされています。

もう一つ混同されやすいのが、です。治療院には、あん摩師、マッサージ師、指圧師という資格者の表示をしているところもあるので勘違いしがちですが、国家資格名は“あん摩マッサージ指圧師”です。

あん摩だけをする人も指圧だけをする人も、国家資格のあん摩マッサージ指圧師が必要となっているのです。

自分でできるツボ療法を指導する日本メディカルダイエット支援機構のメンバーは、鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師の3つの国家資格を有しています。

どれにも共通しているのは、東洋医学のツボを使っていることです。

ツボは正式には経穴といって、身体の表面に現れた刺激を与えることによって内臓や神経などの調整ができるポイントのことです。

ツボの数は中国医学とWHO(世界保健機関)では違っていて、WHOによると361穴としています。

WHOが数を示しているということはWHOも有効性を認めているということですが、このような説明をしなくても、すでに多くの方が認識しているところです。

ツボ療法となると専門家に治療してもらうものという印象ではあるものの、自分でできるツボ療法は、自分でできるとうたっているだけに、自分だけでできる方法です。

ただ、治療師に頼らないで済むということだけでなくて、自分の指が届くところだけを刺激して、全身に影響を与えることができます。

これは気血水の通り道である経絡によってツボと全身の器官がつながっているから可能となっています。

患者や障害者を支える人は、支えられる人よりも身体に負担がかかっていることもあり、ケアが必要であっても、その時間がないということがあります。

支える側が心身ともに楽な状態でないと、優しく接することもできにくくなります。

そういう思いもあって、自分でできるツボ療法は、支える人を支えるために情報提供、指導をさせてもらっています。

#5

発達障害児のための筋代謝力

発達障害児に対する運動指導は、発達を支援するために実施されています。

運動というと筋肉強化と思われがちですが、それよりも筋肉と関節を動かし、それによる刺激によって機能を向上させることが重要です。

それと同時に、筋肉と関節を動かすことによって脳と身体の活動のためのエネルギーを作り出すことも目的としています。

筋肉のための運動というと、筋力と持久力が一般にあげられます。

筋力は筋肉のパワーのことで、強い力を出すことを指します。

筋肉は2種類の筋繊維があり、一つは白筋、もう一つは赤筋です。

白筋は無酸素運動で使用される筋肉で、ブドウ糖がエネルギー源となっています。

赤筋は有酸素運動で使用される筋肉で、そのエネルギー源は脂肪酸です。

最近、よく言われるようになったのが運動による筋代謝力で、エネルギー源を効果的に活用してエネルギーを作り出す能力を指しています。

筋肉を動かすことによって発生するエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)は、それぞれの細胞の中で作られたものは、その細胞の中でしか使うことができません。

他の細胞に使われることはなくて、ましてや足の筋肉で作られたエネルギーが脳まで送り届けられることはありません。

となると、筋肉運動をしたからといって脳に効果が出るようなことはないかと思われるかもしれないのですが、神経の働きは伝達物質によって伝えられていくものなので、こちらのほうは関係があります。

筋肉運動をすると、血流がよくなり、脳細胞にも血液が多く送られるようになります。

脳細胞が使うことができるエネルギー源はブドウ糖だけですが、血流が盛んになることによってブドウ糖が多く取り込まれるようになり、これが脳の活性化に役立ちます。

筋代謝力を高めるためには歩く、走るといった有酸素運動が効果的で、これによって脂肪酸をエネルギーとする能力が高まれば、長く運動をすることができるようになります。

長く運動できるということは、長く脳にブドウ糖を届けられることになるので、筋代謝力を高めるウォーキングを指導する“歩育”を実践しています。

特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構

理事長 小林正人様

より掲載依頼をいただきましたので、掲載しております。

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